南日本新聞のウェブサイト373news.comです

メニューをとばして本文へ移動します
変革求めた県民 「一度ぐらい」期待
(2009 08/31 06:37)
 全国で民主に歴史的大勝を呼び込んだ追い風は、鹿児島でも吹き荒れた。民主と国民新は1、3区で議席を獲得、自民王国・鹿児島に風穴を開け、党の勢いの差を見せつけた。解散前5議席を独占していた自民は、「3勝2敗」と辛うじて勝ち越し。大逆風の中、自民の底力を示したとはいえ、素直に喜べない結果になった。
 「いっどどま(一度ぐらい)政権を任せてほしい」と政権選択を前面に押し出した民主に対し、自民は最後まで反撃の糸口を見いだせなかった。地方を覆う閉塞(へいそく)感からの脱却と、変革を求める県民の声が、前回を上回る投票率につながり、鹿児島でも民主候補を押し上げた格好だ。
 自民は「民主に一度任せたら大変なことになる」と訴えたが、選挙戦では自民党地方議員から「自分の支持者が『今度は民主に入れる』といっている。こんな経験は初めて」との焦りの声が漏れた。
 逆に民主陣営の幹部は「相次ぐ敵失による自民の自滅の側面が強い」と冷静に分析。鹿児島を幾度となく訪れた小沢一郎代表代行の「熱心な自民支持層ほど、今の自民に不満を持っている」という見方が、的を射ていたということだろう。
 こうした傾向は、民主・川内博史氏が自民・保岡興治氏を破った1区で、最も顕著に表れた。無党派層が多く選挙前から苦戦が予想されたことから、保岡陣営は今回自民友好団体でつくる「県都の政治を守る会」を設立し、保守勢力の再結集をもくろんだ。
 しかし、政権交代が現実味を帯びるにしたがい、公共事業費大幅削減や医療制度改革への不満がくすぶる建設業界や医師連盟などに、足並みの乱れが見え始め、結果的にのみ込まれた感が強い。
 3区では「小泉構造改革」の是非があらためて問われた。共同通信の出口調査によると、郵政民営化見直しを訴えた国民新・松下忠洋氏が、自民支持層の5割近くを獲得。自民の有力な支持団体・農政連が強力に支援してきた宮路氏の敗北は、来年の参院選にも影響を与えそうだ。
 一方で、小里泰弘氏が大接戦を制した4区、危機感をバネに森山裕氏が約4万2000票差をつけた5区の結果は、全国で大物議員が続々と落選する大逆風の中、鹿児島での自民支持基盤の底堅さをあらためて示した。
 今回も各政党がマニフェスト(政権公約)を掲げて戦った。選挙戦を通じた論戦でも、子ども手当や農家戸別所得補償制度など、民主のマニフェストだけが目立った。最後まで民主が「主役」で、自民が「脇役」に回った選挙だったといえそうだ。
 
鹿児島・南日本新聞ニュース・373ニュース
↑この記事をソーシャルブックマークに登録→ ブックマークに追加する


九電20100730
新着情報
南日本新聞の購読申し込み エコスクエア
藤城清治影絵展
桜島降灰速報メール 373写真館 動画ページ 373TV
九州温泉プレス 南之方 新聞協会 九州創発塾
オススメ情報
373news.comに掲載しているコンテンツの著作権は、南日本新聞社または各情報提供者にあります。2次利用の可否は読者室までお問い合わせください。