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'08/08/14 本紙掲載 
キバレ!鹿児島実業 第90回全国高校野球選手権大会
第12日(8月13日)の結果

鹿実無念あと1本/熱投岩下 最後まで

▽3回戦 甲子園球場
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
鹿児島実 0 0 0 0 1 0 0 0 2 3
報徳学園 0 3 1 0 1 0 2 0 X 7

(鹿)岩下−湊崎
(報)近田−糸井
▽本塁打 森田1号(2)(近田)=9回
▽三塁打 糸井、井村▽二塁打 中村、井上▽犠打 上坊、森田3、福永、福田、糸井、近田、中川▽盗塁 井上、近田、中川▽失策 福永、福田▽暴投 岩下
▽試合時間 2時間13分

 【評】鹿児島実は毎回のように走者を出したが、得点に結びつけられなかった。1、2回は安打と四球を絡め2死一、二塁の好機をつくったが無得点。逆に2回裏、4長短打を浴び3点を失った。4点を追う5回、1死一、三塁から福永の犠飛で1点。9回には1死二塁で森田が本塁打を放ち追い上げたが、後続が凡退した。先発岩下は粘り強く完投したが、力尽きた。
 報徳学園はそつのない攻撃で着実に加点。先発の近田は8四死球で最後まで落ち着かなかったが、バックの好守にも助けられて3失点完投した。

焦点
■再三の得点機 生かせず
【鹿児島実−報徳学園】5回表鹿実1死一、三塁、福永の中犠飛で三走上坊が生還=甲子園
 報徳の強攻策、犠打、盗塁を絡めた多彩な攻撃に、「鹿実らしさ」が封じられた。
 鹿実は6回を除き毎回、走者を出した。そして、試合前に確認した「精度の高い送りバント」も5つ成功。4回以外はすべて得点圏に進めた。宮下正一監督が徹底してきた「つなぐ野球」は機能したといえる。
 しかし、「あと1本」が出なかった。
 一方の報徳は2回、1死から出塁した投手近田が二盗。単打でつなぎ、二塁打で先制すると、スクイズで2点目。3点目は適時打で奪った。7回は1点を追加した後、4番井上が二盗し、鹿実を揺さぶった。岩下の暴投でさらに追加点を挙げた。
 県大会から1試合で3点を許したことのない鹿実。この夏初めて取られた「3点目」に、鹿実ナインの心が揺らいだ。1、2回戦はノーエラーだったが、この日は2失策。「気がつけば、自分たちの野球をできる点差ではなくなっていた」と上坊は悔しがった。
 宮下監督は試合後、「2回に3点取られたのが痛かった。あそこまで連打で失点したことはなかった。岩下も、ナインも立て直せないまま試合が進んでしまった」と振り返った。
 身上とする「失点を最小限に抑え、1点ずつ積み重ねて、粘り勝つ野球」に迷いはない。宮下監督も「つなぎの野球は、これからも大事にする」と断言する。そのうえで「でも、ほかの攻撃パターンもつくらなければ…」と自分に言い聞かせるように言った。
 宮下監督はこの夏、甲子園初さい配で2勝を挙げた。久保克之総監督以外の監督が、初めて鹿実にもたらした甲子園の勝ち星だ。この日の敗戦は、鹿実野球がさらに進化する礎となるだろう。
(運動部・堀 巨)



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