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'08/08/04 本紙掲載 
キバレ!鹿児島実業 第90回全国高校野球選手権大会
第2日(8月3日)の結果

鉄壁の鹿実、美技連発/桜島打線爆発14安打

▽1回戦 甲子園球場
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
日大鶴ケ丘 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1
鹿児島実 0 3 1 2 4 0 2 2 X 14

(鶴)山地−鈴木
(鹿)岩下、松窪−湊崎
▽本塁打 田野尻1号(4)(山地)=5回
▽三塁打 福永、坂井▽二塁打 坂井、中尾、福永▽犠打 芦住、福田2、森田▽盗塁 上坊、田野尻▽失策 坂井、坂村、小野2▽暴投 岩下、山地
▽試合時間 2時間8分

 【評】鹿実が投攻守に圧倒した。2回2死から湊崎が敵失で二塁まで進むと、有川の遊ゴロが悪送球を誘い湊崎が先制のホームイン。田野尻の右前打で一、二塁とし、中尾の左越え二塁打で2点を追加。3回は福永の左中間を破る三塁打で1点、4回は上坊の右前打、福田の犠飛で2点を加点。5回は田野尻のレフトポール直撃の満塁本塁打でダメ押し。田野尻は3安打6打点の活躍。先発の岩下は3回以降、変化球を有効に使い、リリーフした松窪はスライダーを武器に抑えた。守備陣は堅守が光り、無失策だった。

ハイライト
■初回ピンチ 気迫の併殺
【日大鶴ケ丘−鹿児島実】5回裏鹿実1死満塁、田野尻が左翼ポール直撃の本塁打を放ち生還=甲子園
 立ち上がりに苦しんだ先発岩下を救ったのは、「九番三塁」田野尻だった。鹿実の県大会失策は3。うち2つが田野尻だった。「これ以上、チームに迷惑をかけられない」。その思いが好守を生み、ここ一番の打撃にもつながった。
 守っては、初回の無死満塁で三ゴロを落ち着いて本塁併殺。続く2死満塁でも三ゴロを体全体で止めた。「捕る前に、ベースと叫ぶ声が聞こえた。振り向くと走者がいたので必死で飛びついた」。冷静さと気迫で絶体絶命のピンチを無得点でしのいだ。
 打っては、日大鶴ケ丘に1点を返された直後の攻撃で、左翼ポール直撃の満塁本塁打。「あれは本当に助かった。これで勝てる、と思った」。岩下は試合後に振り返った。
 岩下と田野尻は枕崎中野球部でバッテリーを組んでいた。田野尻は鹿実に進み、三塁手にコンバートされたが、「いつもピンチには、いいタイミングで声をかけてくれる。頼りになる」(岩下)。
 県大会決勝でもそうだった。9回2死から鹿児島工が2連続安打で食い下がった。ベンチからの伝令を待たず、田野尻が岩下に近寄り、声をかけていた。「やっぱり、昔のバッテリーですね。岩下の微妙な変化を感じ取るんでしょう。目立たないけど、本当にいい仕事をしている」。岩切信哉コーチは言う。
 甲子園初戦で3打数3安打6打点。満塁弾は戦後通算1100号のメモリアルアーチとなった。この日の勝利は、鹿実野球部が久保克之監督(70)=現副部長=以外で初めて挙げた勝ち星でもある。初めてスタンドから試合を見守った久保副部長は言う。「九番に運を持った選手がいるチームは勢いに乗る」。そう感じさせる初戦だった。
(運動部・堀 巨)



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