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 鹿児島で働く女性たちを紹介している「フェリア」の『クローズアップ』。いろいろな職場で輝いている彼女たちの姿やこれまでの足取りをご紹介します。
(注)記事内容は「フェリア」掲載日現在のものです
ドラム・アート・パフォーマー
西 亜里沙(にしありさ)さん
TAOエンターテインメント(大分県竹田市久住町)
1978年旧山川町生まれ。97年指宿商業高校卒業と同時に「TAO」に入団。現在、メインパフォーマーとして国内外で公演。作曲や舞台制作、TAOの運営や経理面なども担う。5月11日から2012国内ツアーがスタート、6月15日には鹿児島市民文化ホールで公演を行う。
(フェリア2012年5月5日号掲載)
日本人であることの誇り伝え続けたい
力強い音を生み出す手は思いのほか小さい。硬くなった握りダコに日々の努力がうかがえる
 和太鼓を中心に笛など和楽器を駆使するパフォーマンス集団「TAO」。結成18年、17カ国400都市で公演してきた人気集団のメインアーティストを務める。一見きゃしゃに見える体は研ぎ澄まされた筋肉に包まれている。
 TAOとの出会いは高校2年の時。故郷・指宿で公演を見て演奏はもちろん、エンターテインメント性の高いステージに魅了された。公演後すぐに、家族で和太鼓グループを結成。心と体を芯から揺さぶる響き、〝打つ〟というシンプルながら奥深い表現の世界にどんどん引き込まれた。そして翌年、TAOの指宿公演で共演する機会を得た。同じステージに立ってみて、「ここに入りたい」と強く決意。就職が決まっていたが、家族や周囲を説得して、卒業式の3日後にはTAOの拠点・大分県久住町にいた。
 年間300本の公演を行い、作曲、公演の制作、衣装作り、楽器メンテナンス、運営などすべてメンバーでこなすTAOは、ツアー時以外は久住町での団体生活が基本。朝6時からの10㎞ランニングや筋トレ、1時間にわたる太鼓の打ち込みで1日が始まる。食事、制作作業を行い夕方には再び練習という、まさに〝太鼓漬け〟。入団当初は3㎞も走りきれなかったが「思うように表現できるようになりたい」と、必死にくらいついた。そして練習を重ねるうち、いつしか中心的存在になった。
 メンバーは現在、10代から30代後半まで27人。ケンカもするが、同じ目標を持つだけに話は尽きない。「みんなが親友でありライバルであり家族」と目を細める。「入団したいけど自分にできるだろうか」。そんな相談もよく受けるが、「とにかく飛び込んで来て」とアドバイスする。「せっかく好きなことに出会えた。何でもやってみなきゃ分からないでしょ」
 海外公演では現地の日本人から「日本を見直した」と声をかけられることも多い。「自分の中の情熱や思いを全身全霊で打ち込むことができる和太鼓を通じて、日本ならではのエンターテインメントを発信したい。そして日本人であることの誇りを1人でも多くの人に感じてほしい」。りんとしたまなざしで意欲を語った。
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