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'06/07/03 本紙掲載 
普天間鹿屋のいま
(5) 騒音被害

早朝、深夜の増大懸念

 鹿屋市西原2丁目の第一鹿屋中学校は道路向かいが海上自衛隊鹿屋航空基地だ。30近い教室の窓はすべて防音仕様、エアコンも完備する。田之上均校長(57)は「窓を閉めると航空機の音はほとんど聞こえず、授業に支障はない」と話す。
 国は基地周辺の住宅や学校を対象に、防音用窓枠や空調機設置の補助制度を設けている。市によると、旧鹿屋市の22小中学校が既に防音工事を施した。住宅は2004、05年度ともに39件。防衛施設庁のまとめでは、通算約1300世帯が補助を受けた。
 市は1996年から基地周辺で騒音を測定している。05年度は基地北隣の新生町と南の田崎町で実施。それぞれ「うるささ指数(W値)」の平均は65.9、66.2。住宅地域の環境基準70を下回った。市に届く騒音苦情は年間数件と少ない。
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市街地(奥)に近く、周りに住宅も立ち並ぶ海上自衛隊鹿屋航空基地=1日、鹿屋市
 基地から直線で約2キロ、川西町の前ケ迫清孝さん(62)宅は以前の測定で基準以下。だが前ケ迫さんは訓練用ヘリコプターが通過するときの連続音に悩んでいる。 「米軍機でこれ以上ひどくなると耐えられるかどうか」
 騒音は天気や気温、風向風力という気象条件、機体との位置関係が影響し、感じ方に個人差もある。KC130空中給油機の鹿屋基地での訓練に鹿屋市が反対する理由の一つが騒音の増大だ。
 KCは鹿屋基地主力のP3C哨戒機と同じターボエンジンのプロペラ機。防衛施設庁は騒音に関する鹿屋市の質問に「大幅に悪化することはないと判断した」と回答。KCが離着陸した場合の騒音レベルを表した地図も提示し、P3Cと大差ないことを示唆した。実機の騒音測定は「今後実施する」という。
 そのKCを抱える沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場。KC12機と主力のヘリ部隊などが所属する。周囲8カ所で行った騒音調査(02年度)では4カ所で平均W値が環境基準を超え、最大81.8を記録した。
 騒音は早朝、深夜の苦情が深刻だ。海自基地としての鹿屋の夜間運用は頻繁ではないが、KCの訓練による夜間運用増大の懸念はぬぐえない。
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 飛行場から約2キロの宜野湾市我如古に住むタクシー運転手宮城清一さん(62)はKCの音や振動で目が覚めた経験は数え切れないという。「飛行中より、エンジン調整の音がひどい。機体が大きく、振動はヘリとは比較にならない」
 日米両政府は1996年、騒音規制措置に合意。日曜の飛行制限に加え、午後10時−午前6時の制限も盛り込んだ。ただし、米軍が「必要」と判断すれば飛行は可能とされる。
 宜野湾市などが05年度、飛行場の周囲8カ所で航空機騒音を調査した結果、うち1カ所で午後10時−午前7時の騒音回数が月平均67回に上った。機種は特定できないが、一晩に2回の計算。規制措置の実効性の乏しさをうかがわせる。
 6月1日深夜から2日未明、KCが相次いで離着陸した。宜野湾市には那覇防衛施設局を通じて、「ジャワ島中部地震の支援のため」と直前に通告があった。
 しかし、同市基地政策部は「いくら人道支援でもなぜ深夜なのか」と反発する。軍に機密は付き物とはいえ、人道支援でさえも地元は「夜間飛行」の結果だけを押しつけられるわけだ。
 在日米軍再編の最終報告前、鹿屋市は「KC移駐なら、米軍と基地運用に関する協定を直接結ぶ必要がある」と日本政府に打診した。政府の回答は「考えは米軍に伝える」にとどまっている。
うるささ指数(W値)
航空機騒音を測定する方式の一つ。徐々に大きくなって最高音を迎え、次第に小さくなる騒音を音の積み重ねととらえる。騒音が持続する時間や回数、時間帯による感じ方の違いなどを考慮し、音の大きさを示すデシベルを補正して計算する。国の環境基準では住宅地域は70以下、商工業地域は75以下。

鹿屋米軍移転計画 Index
 

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