'07/04/30 本紙掲載
在日米軍再編最終報告から1年
在日米軍再編計画は、柱である普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市への移設が進まないため、足踏み状態が続いている。海上自衛隊鹿屋航空基地での空中給油機訓練計画は、訓練の頻度や期間など具体的な説明は行われないまま。空母艦載機の離着陸訓練場候補地に浮上した馬毛島(西之表市)についても今後の展開は不透明だ。一方で、地元説得の「切り札」とされる再編推進法案が近く成立の見込みで、普天間移設の動向次第では再編が徐々に動き出す可能性がある。

鹿 屋
運用形態煮詰まらず/地元「早く詳細提示を」
2006年5月1日の在日米軍再編最終報告で、普天間飛行場のKC130空中給油機部隊は「岩国基地(山口県)に移駐し、訓練と運用のため鹿屋基地とグアムに定期的にローテーションで展開する」と明記された。
05年10月の中間報告では、部隊の移駐先として「鹿屋を優先的に検討」とされていたが、米側の意向で拠点は部隊の受け入れ環境が整う岩国に変更された。岩国には騒音の激しい空母艦載機移転計画があり、鹿屋とグアムに訓練を分散するのは岩国の負担を軽減する狙いもある。
最終報告当時、国は鹿屋市や鹿児島県に対し「鹿屋には岩国から2、3機が飛来し、離着陸訓練や洋上での給油訓練をする」と説明した。しかし、その後、訓練の内容や頻度など地元の関心が高い事項について踏み込んだ説明はない。
起点となる普天間移設に進展がないため、二次、三次的な鹿屋の計画も煮詰まっていないのが実情。防衛省幹部は「1年前と変わっていない。米側から運用、訓練形態に関する材料がいくつか提示されているが、地元に説明できるほどではなく不十分だ」と説明。このままでは08年度政府予算概算要求に、関連調査費を計上するのが難しいという。
日米間の調整遅れについては「鹿屋は普天間移設が実現してからの話。米側に切迫感がなく、利用形態をイメージするのが難しいからではないか」と指摘した。
鹿屋市は具体的なデータがないため、訓練移転の影響の検証もできない状況。市民らでつくる意見交換会議でも「早く詳細を説明してほしい」との声が多い。山下栄市長は「国から詳細な説明を受けてから、あらためて意見交換会議や議会の議論を踏まえ、鹿屋・大隅地域の総意を集約したい」と話す。
一方、嘉手納基地(沖縄県)のF15戦闘機訓練の分散移転を容認した航空自衛隊新田原基地(宮崎県)の地元2市3町は4月16日、福岡防衛施設局と騒音や安全対策についての協定を結んだ。内容は国側の努力規定にとどまっているが、鹿屋の訓練移転が現実となれば、同様の協定が締結される可能性がある。
05年10月の中間報告では、部隊の移駐先として「鹿屋を優先的に検討」とされていたが、米側の意向で拠点は部隊の受け入れ環境が整う岩国に変更された。岩国には騒音の激しい空母艦載機移転計画があり、鹿屋とグアムに訓練を分散するのは岩国の負担を軽減する狙いもある。
最終報告当時、国は鹿屋市や鹿児島県に対し「鹿屋には岩国から2、3機が飛来し、離着陸訓練や洋上での給油訓練をする」と説明した。しかし、その後、訓練の内容や頻度など地元の関心が高い事項について踏み込んだ説明はない。
起点となる普天間移設に進展がないため、二次、三次的な鹿屋の計画も煮詰まっていないのが実情。防衛省幹部は「1年前と変わっていない。米側から運用、訓練形態に関する材料がいくつか提示されているが、地元に説明できるほどではなく不十分だ」と説明。このままでは08年度政府予算概算要求に、関連調査費を計上するのが難しいという。
日米間の調整遅れについては「鹿屋は普天間移設が実現してからの話。米側に切迫感がなく、利用形態をイメージするのが難しいからではないか」と指摘した。
鹿屋市は具体的なデータがないため、訓練移転の影響の検証もできない状況。市民らでつくる意見交換会議でも「早く詳細を説明してほしい」との声が多い。山下栄市長は「国から詳細な説明を受けてから、あらためて意見交換会議や議会の議論を踏まえ、鹿屋・大隅地域の総意を集約したい」と話す。
一方、嘉手納基地(沖縄県)のF15戦闘機訓練の分散移転を容認した航空自衛隊新田原基地(宮崎県)の地元2市3町は4月16日、福岡防衛施設局と騒音や安全対策についての協定を結んだ。内容は国側の努力規定にとどまっているが、鹿屋の訓練移転が現実となれば、同様の協定が締結される可能性がある。
馬 毛 島
国の具体的説明なし/種子・屋久で反対広がる
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| 米空母艦載機の訓練施設候補地に浮上した西之表市の馬毛島。大部分が採石などを行う会社の所有地で、森林伐採が進んでいる=2月23日、本社チャーター機から |
馬毛島が候補地に挙がっていることについて、これまで、国から西之表市や鹿児島県に具体的な説明はない。このため伊藤祐一郎知事は県議会などで「慎重に対応したい」と述べるにとどまっている。
防衛省幹部は馬毛島の検討状況について「日米間で絞り込んだ上での検討対象ではない。まだ詰め切れていない」と歯切れが悪い。「あくまでも候補地になりうる場所として、日米協議で俎上(そじょう)には上がっている」という。
米側は岩国基地から180キロ以内で候補地選定を求めている。馬毛島はその条件から外れるが、同幹部は「180キロを超えることもあり得る」と明言。「(馬毛島にはほとんど)人が住んでいないので騒音は問題にならない」と含みを持たせ、「いつ絞り込むか具体的に分からない」としている。
2月下旬の報道で表面化すると、地元では反対の動きが始まった。3月10日、熊毛地区1市4町は同市で意見交換し、騒音など環境への影響が懸念され、世界自然遺産やロケット基地の観光地イメージを損なう恐れがあることなどから、訓練移転反対を決議。各議会も反対決議を可決した。
このほか、熊毛ブロック平和運動センターが同市で勉強会を開催。市民グループ「馬毛島の自然を守る会」は署名活動などを続けている。今のところ、移転推進の動きは表面化していない。
















