'06/02/26 本紙掲載
在日米軍部隊の移駐計画に関する南日本新聞の鹿屋市民世論調査(市民調査)は、反対派が73%を超えた。賛成派は15.0%にとどまり、拒絶姿勢がくっきり示された。反対理由は騒音や治安など移駐に伴う弊害に集中しており、安全面への懸念は切実だ。
ニュースピックアップ「鹿屋市民73%、米軍移駐反対」(06/02/26)
女性の拒絶姿勢鮮明
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「賛成」「どちらかといえば賛成」という賛成派は県民調査14.0%、市民調査15.0%とほぼ同等。
ところが、「分からない・答えない」が県民調査で28.2%だったのに対し、市民調査では11.4%。移駐計画への関心度も、市民調査では83.0%が「ある」「少しある」と回答し、地元の当事者意識の高さを印象づけた。
反対理由には地元の切実な不安が反映された。県民調査では「騒音・事故・治安などが心配」が40.8%。「そもそも日本に米軍が駐留しているのがおかしい」と日米安保体制への疑問を呈した人が34.3%に上ったが、市民調査では治安面が78.6%と圧倒的多数。安保体制への疑問は9.3%にとどまった。
多くの市民が、米軍機の騒音や米兵移住に伴うトラブルで生活が脅かされかねないことを、深刻に受け止めていることが分かった。
賛成理由にも地元の特徴が表れた。県民調査では「沖縄の負担軽減に協力すべき」が56.0%で最多だったが、市民調査では「経済効果が期待できる」が48.1%でトップ。政府は閣議で、受け入れ自治体に対する「最大限の配慮」をするよう申し合わせており、そうした“恩恵”への市民の期待感がのぞいた。
計画への賛否は性別による差も顕著だった。反対派は男性64.7%、女性81.3%。賛成派は男性の26.3%に対して、女性は5.1%止まり。女性の慎重姿勢が際立った。
年代別では、20代の反対派が83.2%と突出、60代79.4%、50代73.6%と続き、40代の67.0%が最も少なかった。逆に賛成派は40代が24.7%と最多だった。
鹿屋市民反応

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「大方の市民が反対だということを再認識した」。移駐計画に一貫して反対してきた山下栄鹿屋市長(70)は反対派73.6%の結果を歓迎する。「行政と地域がより一体感を強め、国に反対の意思を訴えたい」
反対理由は騒音や治安など生活面への不安に集中した。畜産が盛んな大隅にあって、特に騒音問題を懸念するのは鹿児島きもつき農協の下小野田寛組合長(47)。
「(空中給油機の)騒音は畜産振興の大きな障害になる」と危機感を募らせる。26日には実行委員長として移駐反対の市民集会を仕切る。「市民同士が不安を確認し合う場にしたい」
賛成派の印刷業浜元良平さん(75)=大手町=は「移駐すれば少しずつでも経済効果は出てくる」と地域浮揚の視点を強調する。
鹿屋市が旧海軍時代に発展した歴史を挙げ、「ほかに有望な振興策はない。米兵が300人程度来たくらいでは治安が問題にはならないはず。受け入れれば沖縄の負担軽減にもなる」と話す。
賛成派15%の結果にも、「想像以上に多かった」とみるのは40代の団体役員男性。「移駐の中身が明らかになり、雇用が増えるなどの地元効果があれば、拒否できるのだろうか」と反対派多数の結果に懐疑的だ。「国から地域振興や財政支援策が具体的に示されれば、賛成派は確実に増えるだろう」と話した。
鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地に米軍普天間飛行場(沖縄県)の空中給油機KC13012機を移駐させる内容を含む在日米軍再編計画について、日米が大枠で合意したのは昨年10月末。政府はこれを「中間報告」として、関係自治体に説明した。 再編の狙いは米軍と自衛隊の一体的運用にあり、併せて在日米軍施設の75%が集中する沖縄県の負担軽減にある。ところが、当の沖縄をはじめ、米軍部隊や訓練の移転先とされる関係自治体はこぞって反発した。 額賀福志郎防衛庁長官は説明のために関係自治体を行脚。3月末の最終報告に向け、「地元の理解と協力が得られるよう最大限の努力をする」と強調したが、約4カ月が経過した今も受け入れ表明した自治体はなく、手詰まり感は否めない。 鹿屋市の山下栄市長や市議会、周辺自治体首長らは反対姿勢を堅持。鹿児島県の伊藤祐一郎知事も「再編計画の起点は沖縄。沖縄県が反対している以上、賛成できない」という立場。各自治体の理解を得た上での3月末の最終報告は「現実的に不可能」との見方だ。 政府は空中給油機部隊の移駐に関して、具体的な人数や必要となる施設整備の内容、自衛隊と共有する基地の運用の詳細など「日米で協議中」という理由で明らかにしていない。 1月末には、米軍は鹿屋よりも岩国飛行場(山口県)への移駐を望んでいるとの報道もあり、再編協議は流動的な要素もはらんでいる。 |








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