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鹿屋市花岡に住む二科会会員の鳥取政昭さんは、80代半ばの現在も必ず「描き初め」をする。モチーフは決まって桜島だ。ことしも1月2日に鹿児島市黒神でスケッチした。
桜島や鹿児島湾を遠望できる地で育った。半世紀以上も描き続けている桜島について、「自然がつくった最高の造形」と語る。溶岩に刻まれたひだの一つ一つに表情がある。人知の及ばぬ自然の造形美に感動を覚え、絵心をかき立てられるのだという。
描き続けることの大切さを説く鳥取さんは、いま鹿屋市のリナシティかのやで開かれている鹿屋市美術展に感慨深げだ。ことし節目の30回を迎えたこの公募展を、審査委員長として、第1回展から見つめてきたせいかもしれない。
鹿屋市美展は、大隅美術協会の会員展を母体に「鹿屋に芸術文化の花を咲かせよう」という美協会員の熱い思いから始まった。年々、出品者も増え、今回は洋画や工芸、写真など200点を超えた。
入賞者には南日本美術展をはじめ県内外の公募展で活躍する高校、中学校の若手美術教師らが顔をそろえる。記念展にふさわしい作品群に、実行委員長で大隅美術協会長の有水基雄さんは「レベルの高まりを感じる」と話す。
大隅の地に芸術文化の根をしっかりと張ってきた市美展が次の10年、20年と伝統を重ね、さらに厚みを増してほしい。新たな息吹も感じさせる記念展は、あすまで。
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