街角には季節を感じさせるものがいろいろある。飲食店の店先に張られる「○○始めました」という紙もその1つだ。例えば「おでん始めました」は冬の訪れを感じさせるし、「冷やし中華始めました」は夏の訪れを感じさせる。
ところが先日、「おでんやめました」と書かれた張り紙に出くわして、驚かされた。これまで生きてきて「始めました」は見ても、「やめました」は一度も見たことがない。
鹿児島市東千石町のビル地下にあるレゲエバー「NAMASUTE」。オーナーのクールさん(44)が温かく応じてくれた。クールといっても外国人ではなく、長くやっていたDJのネームが通りがいいため、こう自称している。
この店のつまみは乾き物が中心。せめてものごちそうが毎年11月から5月の連休ごろまでカウンターの上に鍋で出す期間限定のおでんだ。京都出身のクールさんが作るおでんは、しょうゆ仕立てのあっさり系。いわば名物となっている。だから「やめた」ことも知らせる必要がある。
「この張り紙を見て初めて入ってきた人もいるんですよ。もともと店が気になっていたけど、この一言に『やられた』と」
|
|