携帯電話高性能化の裏で
神奈川県横須賀市のNTTドコモR&Dセンターの展示ホールの一角に、真っ黒な箱形の携帯電話機「ショルダーホン」がある。1980年にサービスを開始した、肩に掛けて持ち歩く携帯電話の元祖だ。重さ3キロ。携帯というより自動車電話として使われた。
いまや携帯電話は国内で1億台。厚さが10ミリを切る超薄型や重さが80グラム以下の超軽量の製品まであるが、さらに急速に高性能化、多機能化が進んでいる。カメラ付き携帯や地上デジタル放送を視聴できるワンセグ対応は当たり前。インターネットで情報検索はもちろん、GPS(位置情報システム)の利用、メール、着うた、音楽のダウンロード、携帯での支払い、ブームの「ケイタイ小説」の購読−などいろいろ使える。液晶画面3.5インチと、一段と大きい高精細の製品も登場している。
これら高性能化する携帯電話は超ハイテクの塊だ。内蔵している超小型カメラ、ワンセグチューナー、音楽再生機構など各部品はミリ以下の精度でぎりぎりまで超小型化し、薄いユニットを積み重ねるように収容されている。
通勤電車でワンセグ携帯電話を手にナイター中継を観戦する姿をよく見る。液晶画面が大きい超薄型携帯電話を持つ若者も目立つ。機種を変えても同じ電話番号が使える番号継続制度が導入され、新製品が出れば簡単に買い換えることができる。携帯電話の高性能化はさらに続き「携帯電話の未来はいつも持ち歩く超小型コンピューターになる」と予測する専門家もいる。
しかし、メーカーは悲鳴をあげている。開発費は1機種に数十億から100億円掛かる。新製品がヒットするとは限らず、商品の寿命も短く次々と新製品を開発しなければならない。激しい競争と開発費の急増で三洋電機は携帯部門を京セラに売却、今年3月には三菱電機も撤退を発表した。メーカーには生き残りを掛けた厳しい競争が続く。





ねんりんピック鹿児島
皆既日食ニュース特集















