机に乗る超ミニTV放送局
地上デジタル放送の電波の一部を使うワンセグ放送。この放送方式を用いて、免許がいらない微弱電波を使う「ワンセグ・コミュニティー放送」が実用化に向けて準備が進み、すでに実験放送が行われている。
東京ビッグサイトで1月末に開かれた電子機器の展示会「ITproEXPO2008」では、会場内にテレビ電波を発信し、ワンセグ携帯電話でライブ映像を見ることができた。
会場入り口近くでは、透明なプラスチック板に囲まれた中に少し厚めのビデオデッキのような機器があった。この電子装置が超ミニテレビ放送局。装置一式は並べても机に乗るくらいの大きさだ。
微弱な電波でも半径1キロ程度の範囲にテレビ電波を発信できる。ワンセグ携帯電話やワンセグ用チューナーが付いている携帯情報端末などで受信する。
ワンセグ・コミュニティー放送の実用化を進めるベンチャーのエリアポータル(本社東京)の加藤恂一社長は「この装置は手作りで約3000万円だが、量産すれば1けた下がる」と話す。
2006年から現在まで国立西洋美術館、広島フラワーフェスティバル、慶応大学、富士スピードウェイなどイベント会場や美術館、大学構内などで実験放送が行われた。観光地、大規模地下街、繁華街、空港や地方都市の商店街での利用も見込まれ、町内会放送も夢ではない。
ワンセグは現在、地上放送と同じ番組を放送するサイマル放送が行われているが、秋には独自放送が解禁される。今後、順調に進めばワンセグ・コミュニティー放送は09年に実用化される予定だ。
11年7月には地上放送がデジタル放送に一本化され、アナログ放送の停止で空いた周波数帯の一部を使うワンセグも12年以降実現する。ワンセグ携帯電話は07年末で2000万台普及し、多彩な放送を受け入れる環境は整っている。






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