新・月探査時代を実感
かつて、米国はアポロ計画で月面に宇宙飛行士を着陸させ、月の石を収集した。アポロ計画の時代の月探査は米ソの競争だったが、現在の「新・月探査時代」は米ソに加え、日本、中国、インド、欧州共同体を含めた競争になっている。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が9月、種子島宇宙センターから打ち上げた「かぐや」に続き、中国でも10月、初の月周回衛星が打ち上げられた。2008年にはインド、米国の衛星も加わる。米国は20年に再び月に人間を送り込む計画で、ロシアも月基地を建設する計画を持つ。
そうした中、JAXAはIT技術を駆使し、大胆な情報発信をしている。
新・月探査時代の「かぐや」は月面をハイビジョン映像で撮影、中国の衛星による月面映像の発信に先手を打った。
JAXAホームページの「デジタルアーカイブス」というサイトには、「かぐや」の製造、打ち上げの写真など127枚、ビデオ20本がある。打ち上げ時はライブ映像をネットで発信。「かぐや」が撮影した月面映像は、JAXAサイトで公開する一方、博物館などにも貸し出す。
東京ビッグサイト(東京都)で12月初旬に開かれたNECの展示会では、月周回衛星「かぐや」の実物大衛星が展示された。
展示されたのは、衛星が厳しい宇宙環境に耐えられるか試験を繰り返した衛星と実物大の実験機。外形は実際の衛星と同じで、高さ4.8メートル、縦、横各2.1メートル。通信、ネットワークなどの展示の中で巨大な月周回衛星は迫力があった。
衛星に関連する写真や映像、模型も展示。月の周回軌道にどう乗ったかなどをコンピューターグラフィックス(CG)で描いた映像は、衛星の仕組みがよく分かった。
JAXAの大胆な情報発信は、新・月探査時代の激しい競争に国民の理解を得る戦略でもある。






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