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基本理念は共生 多国籍合宿に参加して
鹿児島大学法政策学科3年
服部 友美
討論で考え方の違い知る

 鹿屋市にある国立大隅青少年自然の家で6月14、15の両日、国際交流イベント「多国籍合宿」が開催された。鹿児島大学留学生センター主催で2001年から始められ、今回で8回目。ラオス、ブータン、モーリタニアなど27カ国、約300人の参加があった。
 合宿の基本理念は「共生」。文化、宗教、歴史、生活習慣が異なる人々と共に生きる社会をつくるにはどうしたらいいかを考えるきっかけとなることを願い、毎年行っている。準備は鹿児島県内の大学生・社会人によるボランティアスタッフによって担われており、私もその1人である。
 今合宿のイベント内容を1つ紹介しよう。私たちスタッフが目玉と位置づける「総合討論」。簡単に言えば模擬国連のようなもので、パネリスト数人と参加者全員で1つのテーマについて議論していく。
 今回のテーマは「暴力と利益」。パネリストからは、「コロンビアの国内政治不安を憂慮するという建前でアメリカから軍事資金援助が行われ、それによって恩恵を受けるアメリカの民間企業が存在している」(コロンビア)、「日本のテレビは、中国について視聴者に誤解を与えるような放送をしている」(中国)、「北朝鮮による政治的不安があるのは確かだが、それを理由に軍隊を韓国に駐在させるアメリカの本当の狙いはアジア圏への勢力拡大」(韓国)など、各国の実情や問題点が挙げられた。
 一方で参加者からは、「チベット問題を正しく報道しない中国メディアについてはなぜ触れないのか」(日本)という質問や、「ドラッグ売買を合法化することで闇資金の撤廃ができる」(コロンビア)、「国によって価値観が異なるので、いろいろな国のメディアが協力して放送することで、互いの理解が深まるのでは」(イギリス)という提案などがあった。
 総合討論は毎年難しい内容で、参加者からは賛否両論の意見が出され、解決策も見いだしにくい。しかし、世界にはさまざまな考えが存在することを知り、難しい物事から逃げず事実を受け止めること、考えることの大切さを少しでも伝えたいと企画し続けている。
 参加者の1人でバングラデシュ出身のラマハン・エムディ・モルシェドゥルさん(39)は、「話し合うことが大切だと感じた。知らないことを知るという楽しみをあらためて感じた。この合宿を通して私の知識は明らかに高まった」と話してくれた。
 グローバル化、ボーダーレス化と言われながら、いまだ異文化との交わりに消極的な姿勢が否めない日本。特に鹿児島は保守的傾向がある。この状況を少しでも改善したいと、私たち多国籍合宿スタッフは、力を精いっぱい振り絞り、さらなる前進を目指している。来年の多国籍合宿、あなたも参加してみませんか?

['08-07-17]
 



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